建築施工管理でも早く帰りたい! 業務効率化を図るために見直すべきポイントとは?     


皆さんこんにちは。長野県長野市を中心に、総合建築工事業を手掛けている株式会社美喜工務店です。


施工管理の業務について調べていると、「きつい」「しんどい」「早く帰れない」といった言葉をよく目にします。事実として、施工管理は非常に業務量が多く、早く帰りたくても帰れない状態が続いてきました。


しかし近年では、このような問題を改善するために、施工管理の業務効率化に取り組む会社が増えています。そのため、施工管理として働くなら、業務効率化に力を入れている会社に就職することが重要なのです。ここでは施工管理の業務を効率化するメリットや、具体的な効率化の方法について解説します。




■施工管理の業務効率化が必要な理由~なぜ早く帰れないのか?


施工管理が多忙な仕事なのは確かであり、「施工管理の業務量はおかしい」といわれることもあります。だからこそ業務効率化が推進されているわけですが、そもそもなぜ施工管理の仕事はそんなに忙しいのでしょうか? 主な理由としては、以下の2つが挙げられます。



◯施工管理はやることが多い


施工管理の仕事が忙しい根本的な理由は、単純にやることが多いからです。施工管理の主な業務内容は、「工程管理」「安全管理」「品質管理」「原価管理」の4種類があり、まとめて「4大管理」と呼ばれています。


工程管理とは、建設工事のスケジュール管理のことです。安全管理は現場作業員や近隣住民などの安全確保、品質管理は寸法や品質が仕様書通りにできているかどうか確認することを指します。そして原価管理とは、利益を確保できるように原価(実際にかかった工事費用)を管理・調整することです。


他にも細かな業務はいろいろあります。これらの業務すべてをこなし、現場の職人や関係者を指揮監督して、工事をスケジュール通り完了に導くのが施工管理の役割です。その業務の多彩さから、施工管理はオーケストラの指揮者に例えられます。


大まかな1日の流れとしては、朝に出勤して職人が来る前に段取りをつけ、日中は現場に出て指示を出し、夕方は現場の清掃や整理整頓を確認します。そして夕方以降は、測量計算や材料発注、図面や作業計画の作成などの事務作業を行わなければなりません。このような働き方が常態化しているため、早く帰りたくても帰れないのです。



◯長時間労働になりやすい環境である


施工管理という仕事は、業務内容が多彩で量が多いこと以外にも、長時間労働になりやすい原因がいくつもあります。特に大きな問題は、悪天候や近隣からのクレーム、設計の変更といった、予期せぬトラブルが発生しやすいことです。もちろん、人員手配や資材発注のミスなど、施工管理自身の些細なミスを原因とするトラブルもあります。


こういったトラブルが発生し、工事や資材の搬入などが遅れてしまうと、遅れを補うためにさまざまな追加業務が発生します。後回しにできない工程があったり、工期の延長が認められなかったりすることも多く、施工管理は対応で忙殺されてしまうでしょう。当然ながら残業を強いられ、帰るのが遅くなってしまうというわけです。


また、施工管理は現場につきっきりにならなければならないことが多く、毎日現場に移動します。自宅から近い現場を担当できればいいのですが、中には片道2時間以上かかる現場を担当するケースもあり、自宅との往復だけで相当な時間がかかります。これと残業が重なれば、早く帰ることなどできません。


そして何より、ほとんどの会社において施工管理は人手不足に陥っています。その結果、1人当たりの業務量が膨大になり、作業を分散したり交代で休みを取ったりすることもままならず、長時間労働が状態化してしまっているのです。


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■施工管理の業務効率化のメリット



施工管理の業務効率化を図ると、企業にとっても施工管理者にとってもさまざまなメリットがあります。主なメリットを見ていきましょう。



◯プライベートの時間を確保できる


業務効率化の最も大きなメリットは、施工管理者の労働時間が減少し、プライベートの時間を確保できるようになることです。早く帰れるようになったら、浮いた時間を資格の勉強に当てたり、趣味に励んだり、家族と過ごしたりと自由に使えるようになります。ワークライフバランスの取れた生活を送れるようになれば、仕事への意欲もより高まるでしょう。



◯採用数・定着率がアップする


施工管理は、きつい仕事だというイメージのために、求職者から敬遠されがちです。せっかく就職してくれても、業務量の多さや労働時間の長さに耐えられず、退職してしまう人は少なくありません。しかし、業務効率化によって働きやすい環境を整えれば、採用数や定着率がアップする可能性があります。



◯コスト削減につながる


業務の効率が悪いということは、人件費(残業代)やオフィスの光熱費といったコストの無駄が発生しているということです。業務の効率を高めれば、無駄なコストの削減につながります。また、郵送やFAXによる書類のやり取りを極力なくし、なるべくメールやチャットを使うようにすれば、郵送費や通信費を削減することもできます。



◯スケジュール通りに工事が進む


施工管理の最も重要な仕事は、無事故無違反を前提としつつ、定められた納期までに工事を終わらせることです。しかし、施工管理の業務効率が悪いと、スケジュール通りに工事を進めることができず、納期に間に合わないことがあります。作業員や資材の手配のミスにより、工事に遅れが生じてしまうのが典型的なパターンです。


その点、効率化によって施工管理の仕事に余裕が生まれれば、工事をスケジュール通りに進めやすくなります。つまり、施工管理としての最低限の責任を果たす上でも、業務効率化は非常に重要なのです。


なお、いわゆる働き方改革関連法の施行により、2024年4月から建設業界全体で時間外労働の上限規制が設けられます(罰則付き)。これに対応するためにも、施工管理の業務効率化と時間外労働の削減は、多くの会社において緊急の課題となっています。




■施工管理の業務効率化の具体的な方法



施工管理の業務を効率化するためには、いろいろな方法が考えられます。企業の側はより効果の高い方法を導入し、時には費用をかけて環境を整えなければなりません。また、施工管理として働く側は、業務効率化に取り組んでいる企業を選ぶことが大切です。業務効率化の具体的な方法を見ていきましょう。



◯ITツールの導入で無駄な時間をなくす


施工管理の業務では、現場への移動時間や待機時間といった「無駄な時間」がしばしば発生しており、長時間労働の一因になっています。これを改善するためには、施工管理アプリや写真管理アプリ、Web会議システム、チャットツールといったITツールを導入し、必要に応じてリモートワークを行うのが有効です。


たとえば、毎回現場に移動しなくても、現場のスタッフから必要なデータや写真を送ってもらえば、別の場所でも仕事ができる場合があります。本社で会議がある時も、Web会議なら現場から参加することが可能です。「施工管理は常に現場にいなければならない」「重要な報告は必ず本社で」といった考え方自体を改めるのが望ましいでしょう。


また、基本的なITスキルを習得し、パソコンやアプリを使いこなせるようになることも大切です。たとえばPC作業では、ショートカットキーを自由に使えるようになるだけでも、大幅に作業効率がアップします。会社はITツールの導入を、施工管理者は自身のスキルアップを積極的に行うのがおすすめです。



◯段取り力を身につける


特に未経験者の方におすすめの方法が、「段取り力」を身につけることです。施工管理の仕事で最も重要なのは工程管理(スケジュール管理)ですが、これは結局のところ「いかに工事の段取りをつけるか?」だといえます。


中でも強く意識すべきなのは、(外部からの応援も含めて)職人の受注状況を把握しておくことと、組んだ工程を頭に入れておくことです。「今、どこにどのくらいの人数を割いているのか?」「スケジュール全体でどの段階にいるのか?」といったことを常に把握できていると、的確な指示を出すことができ、トラブルにも柔軟に対応しやすくなります。


また、急なお願いをしやすいように、職人とコミュニケーションを取るのも効果的です。もちろん、クレームやトラブルが起きないように事前準備をするなど、基本的なことも丁寧に行う必要があります。



◯自分のペースで仕事ができる会社に転職する


施工管理の裁量権が大きく、自分のペースで仕事ができる会社に転職することも、効率のいい働き方をする上でおすすめの方法です。以下のような特徴を備えている会社は、施工管理の裁量権が大きい傾向があるので、転職活動の際にぜひ確認してみてください。


・元請け中心の会社

下請け工事が中心の会社は、どうしても元請け側の都合を優先せざるをえず、自分のペースで働くことができません。その点、元請け工事が中心の会社であれば、顧客と直接やり取りをする立場なので権限が大きく、報連相も効率よく行えます。結果として、自分のペースで働きやすくなるのです。


・1人1現場を担当できる会社

会社によっては、1人の施工管理が複数の現場を掛け持ちしていたり、1つの現場に複数の施工管理が配置されていたりする場合があります。前者の場合は当然ながら仕事がハードになりますし、後者の場合は自分の権限が小さくなってしまうでしょう。「1人1現場」が基本の会社であれば、負担は最小限に・権限は最大限になるので、自分のペースで働くことができます。



・ワンストップサービスを行っている会社

ワンストップサービスとは、現地調査から設計、施工までをすべて自社で行うことをいいます。仕事の一部を下請けに回すと、当然ながらそちらの管理業務が発生します。やり取りの負担が増えるのに加え、下請けが常に都合よく動いてくれるとは限らないため、自分のペースで働くのは難しくなるでしょう。


一方、ワンストップサービスを行っている会社であれば、工事に関するやり取りをすべて社内で済ませられます。自分のペースで働きたい方にとっては最適な環境です。




■まとめ



施工管理は、根本的に多忙になりやすい条件がそろっているのは確かです。しかし、近年では最新のITツールの導入や働き方の見直しにより、以前よりも働きやすい環境が整ってきています。


今後、さらに業務を効率化すれば、施工管理でも早く帰れるのが当たり前の時代が来るかもしれません。今から施工管理として働くなら、業務効率化に取り組んでいる会社を選ぶのがおすすめです。経験者の方も未経験者の方も、ぜひ本当に働きやすい会社を探してみてください。




■美喜工務店なら、自分のペースで施工管理業務を行うことができます!



美喜工務店は長野県を拠点に、店舗建築や戸建新築、リフォームを手掛けている創業45年の会社です。大型ホームセンターや量販店といった、商業施設の工事をメインに行っています(一部県外出張あり)。現在、施工管理者や現場作業員として働いてくれる方を募集しております。


弊社は元請けとしての業務が多く、1人1現場を基本としており、スケジュール管理など自分の裁量で働くことができるのが魅力です。家が建つまでに必要な設計から内装まで、幅広い知識が身につくため、建築のプロとしてキャリアアップできる環境が整っています。


未経験の方の採用も積極的に行っており、未経験者は入社時に資格がなくてもOKです。資格取得をサポートする制度があり、取得にかかる費用は会社が負担しているため(上限10万円)、安心して資格の取得に集中できます。


もちろん、すでに資格をお持ちの方は、入社時に相談の上、給与に反映させていただきます。これまでの経験や能力に見合った待遇をご用意いたしますので、ぜひお話をお聞かせください。


未経験から一流の施工管理を目指したい方、さらにスキルを磨きたい経験者の方、どちらも大歓迎です。興味のある方はお気軽にご連絡ください。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています。



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